Origami doctor's diary

歯科麻酔学会認定医試験勉強のアウトプット用ブログです。参考とした教科書や参考書、関係のない読書本も紹介します。

第43回歯科麻酔学会認定医試験のまとめ〜その3 選択31ー60問

◆はじめに

これはあくまで個人の回答であり,解答は示されていません.

僕の回答した選択肢でおそらく正解を

a. と赤文字で示します.

僕は回答したものの,おそらく間違いの選択肢を

b. と青文字で示します.

僕が回答していない選択肢だが,おそらく正解の選択肢を

c. オレンジで示します.

 

a. 

b. 

c. 

d. 

e. 

 

31.高齢者の呼吸機能の生理的変化について正しいのはどれか.1つ選べ.

a. 肺胞-動脈血酸素分圧較差は減少する.

b. 低酸素血症に対する各臓器の耐性は小さくなる.

c. 胸郭コンプライアンスは増大する.

d. 機能的残気量は減少する.

e. 肺拡散能は増加する.

→歯科麻酔学第7版p450

c.肺胸郭コンプライアンス低下

d.機能的残気量の増加

歯科麻酔学には言葉としてはこの2つしか記載がないが,これは一般的な問題としても良いだろうか.

 

 

32.麻酔導入時のマスク換気困難を予測させる因子で正しいのはどれか.1つ選べ.

a. いびき

b. 65歳以上の高齢

c. BMI25kg/m2以上の肥満

d. Mallampati分類のⅡ及びⅢ

e. 中枢性睡眠時無呼吸の存在

→歯科麻酔学第7版p265

57歳以上,Ⅲ及びⅣ,MBI30以上と表にまとまっており,この表は狙いやすいと思います.

 

 

33.デクスメデトミジンの作用部位で正しいのはどれか.1つ選べ.

a. α1受容体

b. α2受容体

c. GABAA受容体

d. μ受容体

e. κ受容体

→歯科麻酔学第7版p227

α2アドレナリン作動薬.

α1:α2=1:1600と覚えました.

 

 

34.全身麻酔の人工呼吸中にカプノフラムの波形で突然ピークプラトーが下がる現象が認められた.考えられる病態で正しいのはどれか.1つ選べ.

a. 気管支痙攣

b. 肺血栓塞栓症

c. 自発呼吸の出現

d. 病的肺(V/Qの不均衡分布)

e. サンプリングチューブのリーク

→歯科麻酔学第7版p124

そのまま図に書いてある.が,この問題ここ最近の頻出問題なので,理屈からしっかりと復習が必要だと思います.

 

 

35.呼吸商の定義で正しいのはどれか.1つ選べ.

a. 分時換気量/肺血流量

b. 肺血流量/分時換気量

c. 分時換気量/酸素消費量

d. 酸素消費量/二酸化炭素産生量

e. 二酸化炭素産生量/酸素消費量

→歯科麻酔学第7版p24

そのまま教科書にも記載があります.呼吸生理は頻出の問題なのできちんと押さえておく必要があります.

 
人工呼吸に活かす! 呼吸生理がわかる、好きになる〜臨床現場でのモヤモヤも解決!

 

 

36. PETCO2の値が上昇する原因について正しいのはどれか.1つ選べ.

a. 肺塞栓症

b. 死腔増加

c. 代謝亢進

d. 循環虚脱

e. 過換気

→歯科麻酔学第7版P140

上昇するパターンと低下するパターンが記載されています. 

a,eは上記より削除してOKだと思います.bは,死腔が血流のない部分の換気なので,aと同義と考え削除しました.

c,dで悩んだのですが,人工呼吸中で換気設定が同じ条件で,代謝亢進してくるとCO2溜まると思います.どこかに答えが載っていたわけではありません.

人工呼吸中で換気設定が同じなどの条件は載っていないからcではないと考えてしまいdと回答しました.今考えると何故,回答したのかわかりませんが,悩んだ問題はとりあえずどれかにマークして後で再確認する形を取っていた中で,回答し,後で間違いに気づけなかったパターンです.

 

 

37.カプノグラムの第Ⅱ相が延長した.考えられる原因はどれか.1つ選べ.

a. 肺血栓塞栓症の発症

b. 自発呼吸の出現

c. 気管支痙攣

d. 呼気再吸入

e. 回路の損傷

→歯科麻酔学第7版p124

Ⅱ相の延長は気管支痙攣と書いてあるので.

 

 

38.呼吸筋のうち,努力呼吸時の吸気に関与する呼吸補助筋群で正しいのはどれか.2つ選べ.

a. 腹直筋

b. 胸鎖乳突筋

c. 内腹斜筋

d. 前斜角筋

e. 大菱形筋

歯科麻酔学にはここまで詳細な記述はなかったです.したがって僕はわかりませんでした.wikiによると吸気は胸鎖乳突筋,前斜角筋,中斜角筋,後斜角筋が関与するとの事です.

 

 

39. 喫煙患者について正しいのはどれか.2つ選べ.

a. 禁煙後4~6日で喀痰量が正常化する.

b. 血中ニコチン量の増加により心拍数が減少する.

c. 赤血球数の増加により動脈血栓塞栓症のリスクが高くなる.

d. 喫煙者の気管支痙攣の発症率は非喫煙者の6倍である.

e. Brinkman指数が200以上だと全身麻酔後に肺合併症が生じやすい.

→歯科麻酔学第7版p379

a.2~6週間.b.心拍数増加.e.400

記載ありました.細かく覚えていたわけではなく,aの日数は日常臨床で大事な点なので覚えていました.c回答.eの400は覚えていました.

b,dで迷いましたが,bは酸素の受け渡しが効率悪くなるのだから心拍数増加で代償かな,dの6という数値が間違っているパターンはあり得るけどそんなに変な数値ではないな,というくらいの思考で回答しました.

 

 

40.術後の呼吸変化について正しいのはどれか.2つ選べ.

a. 呼吸数の低下

b. 機能的残気量の低下

c. 換気血流比の不均等の増大

d. 肺サーファクタントの活性増加

e. 無気肺による肺炎の発症リスク増大

→歯科麻酔学第7版p349

a.呼吸数増加.

b.低下.

c.

d.肺サーファクタントの活性低下.

e.胃内容物の逆流による. 

 全く答えられていない.理由は問題を見たときに術後と術中を比較したためと思われる.教科書の術後管理の項を見ると,術前と比較した文書が載っており,おそらくこれを聞いているものと思われる.あとはeの文章がおそらく無気肺による肺炎ではなく,胃内容物の誤嚥によるものとすると回答は全く逆になってこの答えにたどり着くのだと思う.

 

41.上気道閉塞の症状で正しいのはどれか.すべて選べ.

a. 外奇異呼吸

b. tracheal tug

c. 吸気性喘鳴

d. carpal spasm

e. 鼻翼呼吸

→歯科麻酔学第7版p243,545

 直前にtracheal tugとかcarpal spasmとか見ていて上記を回答した気がするが,問題集にcheckがないので,適当に一度回答してその後確認した問題だと思う.p243が上気道閉塞として記載のある部分.

 

 

42.糖化アルブミンの血糖値反映時期について正しいのはどれか.1つ選べ.

a. 過去2~3ヶ月

b. 過去1~2ヶ月

c. 過去2~3週間

d. 過去1~2週間

e. 数日前

→歯科麻酔学第7版p83

覚えれていませんでした.

以前当診療所にて糖尿病内科の先生が講演をしてくれた際にお話しされていたのは,「内科担当医へコントロール状況の問い合わせを行った際にHbA1cではなくGAや1,5AGで返事がくるのは,より直近のコントロール状況を知らせようとした場合」との話があり,HbA1cの1ヶ月より短いと覚えていましたが,細かい数字は覚えれていませんでした.

 

 

43.代謝性アルカローシスの原因で正しいのはどれか.2つ選べ.

a. 窒息

b. 肺胞低換気

c. 激しい嘔吐

d. 利尿薬投与

e. 出血性ショック

→歯科麻酔学第7版p47

そのまま記載があります.

 

 

44.Modified Child-Pughスコアの項目に該当するのはどれか.1つ選べ.

a. APTT

b. γ-GTP

c. 出血時間

d. 空腹時血糖

e. 血清アルブミン

→歯科麻酔学第7版P399

表に記載があります.

 

 

45.周術期における呼吸性アシドーシスの原因で正しいのはどれか.1つ選べ.

a. 痛み

b. 不安

c. 低換気

d. 腎不全

e. 高タンパク血症

→歯科麻酔学第7版p47

そのまま記載あります.

 

 

46.乳児の全体水分量で正しいのはどれか.1つ選べ.

a. 60%

b. 65%

c. 70%

d. 75%

e. 80%

→歯科麻酔学第7版p440

そのまま記載があります.

 

 

47.小児(体重15kg)における必要水分量(ml/時)で正しいのはどれか.1つ選べ.

a. 20

b. 30

c. 40

d. 50

e. 60

→歯科麻酔学第7版p355

の表から4-2-1ルールで求めて良いと思います.

 

 

48.体重70kgの成人にヘモグロビン値が19g/dlの血液2単位(赤血球濃厚液LR「日赤」)を輸血した場合,上昇するヘモグロビン値(g/dl)で正しいのはどれか.1つ選べ.なお,循環血液量を70ml/kgとする.

a. 0.7

b. 0.9

c. 1.1

d. 1.3

e. 1.5

→歯科麻酔学第7版p362 

2単位は280ml.

19(g/dl)× 2.80(dl)=53.2g

循環血液量は70(kg)×70(ml/kg)=4900(ml)

 53.2(g)/49(dl)=1.08(g/dl)

 となると思います.輸血のHb問題は,自己血の返血しかした事のない僕に対して指導医からよく質問が飛んでいたので,覚えました.

 

 

49.輸血による非溶血性発熱反応で正しいのはどれか.2つ選べ.

a. 体温上昇は軽度である.

b. 白血球抗原量に依存する.

c. 抗ヒスタミン薬が有効である.

d. 局所紅斑が典型的症状である.

e. 直後〜輸血終了数時間後に発生する.

→歯科麻酔学第7版p365

a.体温上昇は中等度から高度

b.白血球抗原の量に依存

c.輸血中止,対症療法

e.直後から終了後数時間と様々

教科書にしっかり載っています.ここまで詳細は記憶していなかったです.即時型である事がわかっており,eを回答し,体温上昇は高く,ヒスタミンではなく対症療法と覚えていました.あとは局所紅斑はアレルギーといければよかったのですが,迷って回答し不正解でした.

 

 

50.輸血後移植片対宿主病(PT-GVHD)について正しいのはどれか.2つ選べ.

a. 死亡率は50%である.

b. アナフィラトキシンの産生を伴う.

c. 臨床症状として骨髄抑制がある.

d. 輸血後24時間以内に症状が現れる.

e. 血液製剤への放射線照射が予防策である.

→歯科麻酔学第7版p366

a.大部分が死に至る

c.骨髄抑制

d.2~3週間後

e.放射線照射

輸血は狙いどころだと考えていたので,この問題はおそらく正解できました.ただし,死亡率50%というので悩みました.何%まで知っているわけではなく,c,eの選択肢に見落としはないか悩んだ末に回答しました.

 

 

51.糸球体で濾過された糖が再吸収される部位で正しいのはどれか.1つ選べ.

a. 近位尿細管

b. ヘンレ係蹄下行脚

c. ヘンレ係蹄下行脚

d. 遠位尿細管

e. 集合管

→歯科麻酔学第7版p43

 checkがなかったので何と回答したのか覚えていません。

ただ,aと回答したとは思います.一応,下の記事のようにまとめていたので.

 

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52.揮発性麻酔薬使用時の脳波の状態を示す.覚醒から麻酔深度が深くなる順番で正しいのはどれか.1つ選べ.

①平坦波

②睡眠紡錘波

③burst suppression

④徐波活動と周波数の減少

⑤β activation(速波活動)と周波数増加

a. ⑤→④→②→③→①

b. ④→⑤→①→②→③

c. ④→⑤→①→③→②

d. ④→⑤→③→②→①

e. ⑤→②→④→③→①

→歯科麻酔学第7版p132

 β→徐波→紡錘→burst→平坦

平坦波を最後に決めて,その一つ前は紡錘波ではなくburstとし,a,eの違いで紡錘波と徐波のどちらが先かで回答しました.

一般的な問題レベルでしょうか.

 

 

53.筋弛緩のモニタリングについて正しいのはどれか.1つ選べ.

a. 4連反応比はT2とT4の強度比である.

b. セボフルランは筋弛緩薬に対する4連反応比の回復が速い.

c. 筋弛緩薬の効果が完全であるときテタヌス後増強が生じる.

d. 4連反応比が0.7以上の時,T1の収縮高はコントロール値に復帰していることが多い.

e. 拇指内転筋と呼吸筋で筋弛緩薬の感受性が同等な事をrespiratory sparing effectという.

→歯科麻酔学第7版p134~

a. T1とT4

c. 完全でない時

d. TOF比が0.7以上でT1収縮高回復

e. 同等ではない事

筋弛緩モニタリングは前回の試験でも出題されているので,モニタリングを中心として勉強しました.

 

 

54.重症筋無力症について正しいのはどれか.2つ選べ.

a. 甲状腺機能亢進症は合併しない.

b. 治療法として胸腺摘出が行われる.

c. 自己抗体により神経筋伝達が阻害される.

d. アミノグリコシド系抗菌薬が使用できる.

e. 副交感神経遮断薬により眼瞼下垂が改善する.

→歯科麻酔学第7版p92

a. 合併することがある

d. 注意必要

eはわかりませんでしたが,副交感神経で眼瞼下垂が起こっているわけではないので,b,cとしました.

以前の記事にも書きましたが,指導医からの指示があり勉強していました.

「重症筋無力症の場合に術前に注意して聞かなきゃいけないことは?」(その時の症例は一切関係ない)

「筋弛緩薬の使用が‥」

「合併症は?」

「えっ」

「は?そんな事もわかんないの」

という指導が活きた一問ですね.

 

 

55.神経細胞の性質について正しいのはどれか.1つ選べ.

a. 膜の静止状態ではナトリウムイオンは通過できない.

b. 特定のイオンを通過させる経路をミクログリアという.

c. 細胞内外のイオンは膜の内外を自由に移動することができる.

d. 神経細胞は静止状態で+70mVに細胞内電位が維持されている.

e. 静止状態で細胞内が細胞外に対してマイナスの電位を維持していることを脱分極という.

→歯科麻酔学第7版p13~

 b.イオンチャネル

d.−

e.分極

生理の問題は勉強必須だと思います.

 

 

56.パーキンソン病の特徴で正しいのはどれか.1つ選べ.

a. 筋硬直がみられる.

b. 体位は安定している.

c. 運動機敏がみられる.

d. 末梢神経の変性を特徴とする.

e. 線条体でドパミンの過剰放出がある.

→歯科麻酔学第7版p91

e.低下 

 メジャーな疾患から問題出たな、という印象でした.線条体とか出ると線条体黒質変性症とかが来年の問題で狙われるのではないかと考えてしまいますが、考えすぎでしょうか.僕は,そういったマイナーなものばかりcheckしていて,結局あまり意味がなかった気がします.

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57.筋弛緩薬について正しいのはどれか.2つ選べ.

a. 高齢者は非脱分極性筋弛緩薬の作用が延長する.

b. 低温では筋弛緩モニタは筋弛緩を過大に評価する.

c. 腎機能の低下はロクロニウムの作用時間を延長する.

d. 新生児は非脱分極性筋弛緩薬に対する感受性が低い.

e. 低体温は非脱分極性筋弛緩薬の作用時間が短縮する.

→歯科麻酔学第7版p303

a.高齢者は延長

b.低音は過大評価

c.腎はパンクロニウム

d.新生児は感受性高い.

e.低体温は作用時間延長.

なるほど、こういう風に問題を作るのか、という印象でした.筋弛緩についてはまとめていましたが、教科書に則してまとめていたわけではなかったので、aを回答、c,dを削除して、残りは麻酔薬全般的に低体温だと作用延長、増強されるのでbを選びました.

「〜について正しい文章を選べ」という問題が作れる箇所はcheckが必要ですね.

 

 

58.スガマデクスについて正しいのはどれか.2つ選べ.

a. コリン遮断薬の併用が必要である.

b. 酸塩基平衡はその効果に影響がある.

c. 筋弛緩薬との結合体は腎から排出される.

d. ステロイド化合物筋弛緩薬に強い親和性を持つ.

e. 結合の強さはロクロニウム>パンクロニウム>ベクロニウムの順である.

→歯科麻酔学第7版p304

e.ロクロ>ベクロ>パンクロ

 これも57同様、教科書をベースにまとめておけば良かったなという問題でした.dを回答した後に、c,eで迷いました.問題用紙にcheck付いてないのでどちらを回答したか覚えていないのですが、ベクロは量は必要だが効く、という事、スガマはロクロを包接する、という事からcを回答したと思います.

 

 

59.ニコチン型アセチルコリン受容体αサブユニットに結合する薬剤はどれか.2つ選べ.

a. アドレナリン

b. スガマデクス

c. スキサメトニウム

d. ロクロニウム

e. アトロピン硫酸塩水和物

→歯科麻酔学第7版p300

お恥ずかしい話ですが、脱分極性は分かっていて、非脱分極性を勘違いしていました.

作用機序についてはこの教科書がわかりやすかったので、これで勉強しました.勉強したのに肝心な時に勘違いに気づけないままだと意味ないですね.

ちなみにアトロピンはムスカリン受容体への関与ですね.これも不勉強でした‥

 
STEP 麻酔科 (STEP SERIES)

 

 

60.脳血管障害患者の周術期管理で正しいのはどれか.1つ選べ.

a. 麻酔中はPaCO2を30mmHg以下に維持する.

b. 脳梗塞を有する高血圧患者では血圧を低めに維持する.

c. 脳梗塞の再発防止のために厳密な禁水指示が必要である.

d. 頸部郭清術の頸部の過伸展で脳梗塞を起こす可能性がある.

e. 脳卒中を伴う高血圧患者では脳血流の自動能が左上方に移動している.

→歯科麻酔学第7版p78,390

a.40前後

b.高め

c.脱水の補正

e.右

 これも教科書に全て記載ありです.教科書を中心にまとめていくのがbetterなのだと思います.