Origami doctor's diary

歯科麻酔学会認定医試験勉強のアウトプット用ブログです。参考とした教科書や参考書、関係のない読書本も紹介します。

第43回歯科麻酔学会認定医試験のまとめ〜その3 選択1ー30問

◆はじめに

これはあくまで個人の回答であり,解答は示されていません.

僕の回答した選択肢でおそらく正解を

a. と赤文字で示します.

僕は回答したものの,おそらく間違いの選択肢を

b. と青文字で示します.

僕が回答していない選択肢だが,おそらく正解の選択肢を

c. オレンジで示します.

 

a. 

b. 

c. 

d. 

e. 

 

 

 

1.亜酸化窒素について正しいのはどれか.2つ選べ.

a. 肺血管抵抗を上昇させる.

b. 脳血流の自己調節能は低下する.

c. 脳血流量と頭蓋内圧を低下させる.

d. 生体内代謝率は0.004%と吸入麻酔薬中最小である.

e. 血液/ガス分配係数は0.42と吸入麻酔薬中最小である.

→歯科麻酔学第7版P208~

選択肢d,eは良いとして,a,b,cは正直難しかった.ここまで細かく覚えていなかったので.きちんと勉強していないとどれも一見良さそうに見えるが,教科書によるとaが正解でcは影響しないらしい.

 

 

2.吸入麻酔薬による麻酔管理について正しいのはどれか.1つ選べ.

a. 腎血管抵抗は変化しない.

b. 脳酸素消費量を増加させる.

c. 肥満患者では麻酔導入は遅くなる.

d. 腹臥位よりも仰臥位で麻酔導入は速くなる.

e. 血圧変化に対する脳血流の自己調節能は変化しない.

→歯科麻酔学第7版P268~

a. 血管抵抗上昇.b. 脳酸素消費量減少.c. FRC少なくなるので速くなる.d. c同様速くなる.e. 自己調節能を抑制.

 

 

3.悪性高熱症について正しいのはどれか.すべて選べ.

a. 頻脈をきたす.

b. 30分間に0.5℃以上の体温上昇をきたす.

c. 呼気終末二酸化炭素分圧の増加をきたす.

d. 全身麻酔症例10万人に1~2人の頻度で発症する.

e. 揮発性吸入麻酔薬は筋小胞体からのCa放出速度を上昇させる.

→スーパーエックス式の問題が最近は多い.難易度は簡単に高くなってしまう.

歯科麻酔学第7版P342~

b. 15分間で0.5℃以上.他は大体良いとして,dの発生頻度は今調べた限りでは歯科麻酔学には記載がない.一生に一度出会うかどうかという話を聞くことは多いし,文献や他の参考書でどこかで見覚えがある数値のような気はしたが‥これが最後に悩む箇所になるのはどうも(笑).日本救急医学会の医学用語解説集によると全麻74,000例に1件なのでどうやら正解のようだ.

 

 

4.血液/ガス分配係数が大きい順で正しいのはどれか.1つ選べ.

a. ハロタン>イソフルラン>セボフルラン>亜酸化窒素>デスフルラン

b. ハロタン>イソフルラン>セボフルラン>デスフルラン>亜酸化窒素

c. ハロタン>イソフルラン>亜酸化窒素>デスフルラン>セボフルラン

d. ハロタン>セボフルラン>イソフルラン>亜酸化窒素>デスフルラン

e. イソフルラン>ハロタン>セボフルラン>亜酸化窒素>デスフルラン

→歯科麻酔学第7版P274

正直よくわからなかった.有名なのは亜酸化窒素0.47.それからデスフルランが0.42で亜酸化窒素を上回る分配係数を叩き出したという事.あとは選択肢の並びからハロタンが一番大きい事はなんとなく予想がつく.イソの分配係数は知らなかった.セボ0.63は知っていたのでa.だと考えたが,デスがイソに構造が似ていると考え出すと‥

図をきちんと見ていれば自信を持って答えられたのかな.

 

 

5.プロポフォールについて正しいのはどれか.1つ選べ.

a. 1回換気量は減少する.

b. 気管支平滑筋を収縮させる.

c. 圧受容体反射は維持される.

d. GABAA受容体のγサブユニットに結合する.

e. 二酸化炭素に対する換気応答は維持される.

→歯科麻酔学第7版P288~

a. 一回換気量は減少.b. 気管支拡張.c. 圧受容体反射抑制.d. GABAA受容体のβサブユニットに結合.e. 換気応答抑制.

a. の選択肢単独で見るとそんなに難しくないが,他の選択肢はどうか,と聞かれると難しい.試験の本番だと,b~eの選択肢をみて結局悩んでしまう.昨年の認定医試験の講評に麻酔薬剤についての薬理学的な基礎知識が足りていないのできちんと勉強してくださいというような事が記載されていたので,しばらくはこういった系統の問題は続くのかもしれません.

 

 

6.プロポフォールの薬物動態について正しいのはどれか.1つ選べ.

a. 代謝産物にも薬理活性がある.

b. バルビツレートに比べて喉頭痙攣が多い.

c. 肺を通過することにより約30%が排泄される.

d. 未変化体のままで尿中に排泄されるのは約10%である.

e. 8時間注入までの状況感受性半減期(context-sensitive half time)は40分未満である.

→歯科麻酔学第7版P289

a. p225に薬理活性ない記載あり

b. p289バルビツレートに比べて少ないと記載あり

c. p289代謝であり,排泄ではない,ということ?

d. ?

e. P289に記載あり 

肺の通過30%は,昨年の問題にもあり,なんだ去年と同じ解答じゃんと思ってしまった(よく見ると"代謝"と記載してあり"排泄"とは記載されていない).CSHTについては,300分という数字をどこかで見た記憶があり(よくよく見てみると教科書P294の図だけ単位が分になっており,これを勘違いしながら試験中に思い出していたようだ)

よくよく考えれば,c,eが残ってよく見たらeが正解となる問題だと思うが,試験中に一旦保留にして後で見直した時に間違いに気づけなかったパターンの一つ.

試験を受けてみるとわかるが,90問あるので1問1分で解いて90分.試験時間135分なのでかなり厳しい時間設定だと思う.

 

 

 7.レミフェンタニルについて正しいのはどれか.2つ選べ.

a. 副交感神経が抑制される.

b. 代謝産物には薬理活性がほとんどない.

c. 非特異的エステラーゼにより加水分解される.

d. 急速静脈注射時に気管支痙攣が起こることがある.

e. 状況感受性半減期(context-sensitive half time)は約15分である.

→歯科麻酔学第7版p294

b,c.p294に記載あり.e.5分.a.中枢性副交感神経亢進.

dが問題だが,教科書での記載は筋強直や声門閉鎖は書かれているが,気管支痙攣は記載がない.教科書をベースに考えて答えを出せばb,cが正解と思われる.

ただし,これも6と同様,答えを保留にしていて時間が迫っている中で一回迷ってしまうとb,c,dがどれも正解に見えてしまうと思われる.試験中は焦っているので,さらに迷い始めると難しいだろう.

 

 

8.日本循環器学会の「非心臓手術における合併心疾患の評価と管理に関するガイドライン(2014年改訂版)」において,Active Cardiac Condition(重症度の高い心臓の状態)に相当するのはどれか.1つ選べ.

a. 労作性狭心症の既往

b. 3ヶ月前発作の心筋梗塞

c. 心拍数90bpmの心房細動

d. 房室ブロック(Wenchebach型)

e. 大動脈弁狭窄症(平均圧較差>40mmHg,大動脈弁口面積<1.0cm2)

→歯科麻酔学第7版P260

ここに術前に精査や治療を有する心疾患のまとめの表が載っており,ここは試験問題として出しやすい分野と思われる(心筋梗塞○ヶ月前とかMobitzかWenchebachとか)

それを思い出しながら答えた形です。

今,改めてガイドライン見ましたが,細かい数値が載っているだけでほぼ同じですね.ただし,来年以降受験する場合は,一度選択問題で出ているものなので,ガイドラインの細かい数値をcheckするべきでしょう. 

 

 

 9.小児の呼吸系の特徴について正しいのはどれか.2つ選べ.

a. 機能的残気量は増加する.

b. 乳児の呼吸筋にはⅠ型筋線維が少ない.

c. 肺胞は数及び大きさとも15歳まで増加する.

d. 低酸素,高二酸化炭素状態では呼吸は促進される.

e. 体重あたりの二酸化炭素産生能は成人に比べて大きい.

→歯科麻酔学第7版P437〜

a. 機能的残気量は減少し‥

b. p437,新生児では易疲労性のⅡ型筋線維が多い.

 で,b.にcheckをつけてはいるが,残り3つで悩んだ.回答をどうしたのかは,もう覚えていない.

d. 低酸素,高二酸化炭素状態で呼吸は抑制される.

e. 体重あたりの二酸化炭素産生能は大きい.

試験中はとても難しいように感じたが,改めて教科書を見ると大体記載があり,他の人達は簡単に感じたのだろうか?わからないが,回答を何にしたかを思い出せないので,仕方ない.

 

10.動脈圧波形について正しいのはどれか.1つ選べ.

a. 高齢者では動脈圧のピークは低くなる.

b. 動脈圧波形の上昇部分に重複切痕が入る.

c. 大動脈から遠位部では重複切痕が明瞭になる.

d. 収縮期部分の幅(長さ)は左室の収縮期駆出時間より長い.

e. 中心大動脈圧と比較すると,末梢動脈では脈圧の幅が大きくなる.

→モニターの問題はここ最近のトレンドだと思うが,今確認した限りでは歯科麻酔学の教科書では記載がない.

 診断と治療社 麻酔科研修ノート改訂第2版(緑のやつです)

によると

 p194

動脈圧波形は末梢にいくにつれて形は変化し,末梢の方が収縮期血圧は高く,拡張期血圧が低く表示される傾向にある.動脈硬化や高血圧などの病態では,弾性が減少するため立ち上がりが急峻になり末梢への血液の分配が速くなるため拡張期圧は低下する.動脈硬化ではdicrotic notchが消失する傾向がある.

と記載があり,図を参照すると,eが正解ということになるだろう.

僕は,指導医と日常の麻酔中の会話の中で,”末梢で血圧を測った際に収縮期と拡張期血圧はそれぞれどうなるか”という質問をされたことがあったので,そこから回答した.あとは,CVなどの話をするのが好きな先生もいて,その会話をするために勉強したことが役に立ったのかもしれない.

結局,問題の出所は不明ということになる.

 

 

11.気管挿管を用いた全身麻酔中の成人患者で,体温37.0℃,FiO2 0.4,動脈血液ガス分析測定値はpH7.40,PaO2 125Torr,PaCO2 48Torrである.肺胞気動脈血酸素分圧較差(A-a DO2)(Torr)で最も近い値はどれか.1つ選べ.なお呼吸商は0.8とする.

a. 50

b. 77

c. 100

d. 120

e. 304

→歯科麻酔学第7版P24,25にPaO2の説明は載っている.

PiO2=FiO2×(PB-PH2O)

PAO2=PiO2-PaCO2/R

となっており,当てはめるとPAO2=0.4×(760-47)- 48/0.8=285-60=225

PaO2=125なので

引いて100と回答した. 

この問も教科書だけから回答するのは難しいのではないでしょうか.

ちなみに僕は呼吸器系の参考書でこれがわかりやすいなと思っている1冊があり,これにわかりやすく記載されていて,上記の回答にたどり着きました.生理学などの基礎系の問題はよく出ると教えられており,生理学は教科書を読んでも難しいため,これを1冊読んでみても損はないと思います.

他に”ウエスト生理学”も薦められている事が多く,気になってはいましたが,医学部図書館に置いてなかったのでまだ読めていません.機会があれば読んでみてご紹介致します.


人工呼吸に活かす! 呼吸生理がわかる、好きになる〜臨床現場でのモヤモヤも解決!
 

 

 12.低酸素性肺血管収縮(hypoxic pulmonary vasoconstriction : HPV)を抑制するのはどれか.

a. ケタミン

b. セボフルラン

c. チアミラール

d. ニトロプルシド

e. プロポフォール

→歯科麻酔学第7版

P27

揮発性吸入麻酔薬は濃度依存性にHPVを抑制.亜酸化窒素は少ない.プロポフォール,バルビツレイト,ケタミンなど多くの静脈麻酔薬はHPVに影響しない.

とあるのでd以外は回答できる.

dに関しては,これは常識として良いのだろうか.指導医からの質問の中でHPV抑制する薬剤は?というのがあったので,その際に勉強した知識で回答した.ただ,歯科麻酔学の教科書を見たが,教科書での記載は見つけられなかった.

最新で購入したSUMノートには記載があるが‥

出どころのわからない問題は困るように思うが,実際に出てしまっているので仕方ない.

 

 

13.低血圧麻酔で正しいのはどれか.2つ選べ.

a. 尿量の減少

b. 前負荷の低下

c. 血中Hb値の低下

d. 循環血液量の減少

e. 1回拍出量の増加

 →歯科麻酔学第7版の低血圧麻酔の項には設問に答えられるような記載はありませんでした.

僕の回答は上記です.あくまで血管拡張による低血圧なので,c,d,eが否定できるかな,という程度の回答理由です.僕の回答プロセスを説明しても,仕方ないので割愛します.

教科書丸暗記のような勉強では対応が難しいのかもしれません.そんなに難しくはない?どうでしょうか.

 

 

14.貫璧性心筋虚血時の虚血領域の直上での心電図変化について正しいのはどれか.

a. PQ間隔の延長

b. 異常Q波

c. ST低下

d. ST上昇

e. 陰性T波

 →歯科麻酔学第7版p72

貫璧性心筋梗塞の典型例においては最初にT波の増高が起こり,続いてST上昇,異常Q波,STの回復に伴い陰性T波,冠性T波が出現する.

となっており,これだけでは回答できないでしょう.

僕はこの問間違えているので大きなことは言えないのですが,心電図の教科書を色々読んでいった中でこの教科書が一番説明がわかりやすかったです.

心電図はとても奥深く,どの指導医に聞いても”これ”という教科書を見つけられずにいました.おそらく理由は,教科書を読む人間の力量の問題と,教科書の目標とする到達点がマッチしないためだと考えられます.

僕のように卒後研修を終えた歯科医師(心電図についてはほとんど知識がない,P波は心房収縮くらいがわかるレベル)が,歯科麻酔の研修を開始し,術前の患者の心電図を読んだ時に専門医に紹介するか,そのまま麻酔をかけても良いか判断する程度の到達点を目標にした場合にちょうど良いのではないか,という意味です.

 
心電図のみかた、考え方―基礎編

 
心電図のみかた、考えかた 応用編

 

2冊あるので文量も多いですが,オススメの1冊です.もちろん,ここに至る前に初心者向けの参考書もたくさん読みました.この1冊で全てOKという事ではないですが,一見の価値ありだと思います.

‥ちなみに,僕の回答間違いですが,問題を見た瞬間にこの参考書を見ておいて良かった!と思い即答しましたが,設問は虚血"時"であり虚血"既往"ではないのです.試験中に一回思い込んでしまうと中々気づくのは難しいのです。。

この理由がわからない方は是非上記の本を手に取って見てください.

 

 

 15.25mm/秒で記録した心電図波形を示す.心拍数で最も近いのはどれか.1つ選べ.

a. 40bpm

b. 50bpm

c. 60bpm

d. 70bpm

e. 80bpm

→心電図を載せているわけではないのですが,正常心電図で,5mm四方の1マスとして5マスで1心拍の心電図です.

なので正解は 60bpmとなるのですが,これは簡単な問題として終了でも良いでしょうか.

ちなみに先ほどの”心電図のみかた,考えかた”基礎編ではこの辺りの説明も上手です.Afなどsinusでない場合の数えかたも説明してくれているので覚えやすいと思います.

 

 

16.血管迷走神経反射時の心電図で最も頻度が高いのはどれか.1つ選べ.

a. 洞停止

b. 洞性徐脈

c. 心室頻拍

d. 脚ブロック

e. 完全房室ブロック

→歯科麻酔学第7版

学会発表で三叉迷走神経反射について行った経緯があるので,これは簡単に感じた.それがなくてもこれは簡単で良いですよね,おそらく.

血圧低下がメインだと思うが,心電図変化と言っているし,これで良いと思います.

教科書にも洞性徐脈について述べている文があります.

 

 

17.出生早期から右左シャントを示す心疾患はどれか.2つ選べ.

a. ファロー四徴症

b. 動脈管開存症

c. 心房中隔欠損症

d. 心室中隔欠損症

e. 三尖弁閉鎖症

→歯科麻酔学第7版P73

a.右・左シャント

b.PDAは左・右シャント

c.ASDは小児期は無症状の事が多い.

d.VSDは左・右シャント,病態の進行に伴い右・左シャント

と記載があり,これから除外で回答できるが

三尖弁閉鎖症など出会ったこともなく,困った.

b,c,dは左室の方が圧高いし,右室の圧の方が高くなる病態じゃないといけないから‥と考えて回答したが,難しい問題なんじゃないだろうか.

難病センターのHPで三尖弁閉鎖症はチアノーゼが症状に載っているのでこれが正解だろう.

 

 

18.術中電気的除細動の適応について正しいのはどれか.1つ選べ.

a. 心静止

b. 無脈性電気活動

c. 無脈性心室頻拍

d. 左脚ブロック

e. 完全房室ブロック

→歯科麻酔学第7版p584

VF/無脈性VTと記載があり,これが正解で良いと思います.

心静止,無脈性電気活動は心停止には含まれるが,除細動の適応にはなりません.

心停止と心静止の違いなどは,試験問題として作りやすい部分かなあと思います.

 

19.心肺蘇生時,循環の回復の指標について正しいのはどれか.1つ選べ.

a. SpO2

b. PaO2

c. 体温

d. ETCO2

e. 非観血的血圧測定

→歯科麻酔学第7版p585

ROSCの早期確認に有用と記載あり.

また,42-2-90にも同様の問題あり.

直近の過去問と同じ問題なので回答はしやすかったかもしれない.初めて見ると難しいと思います.僕はたまたま試験当日の朝にこの過去問見直していたので助かりました.

 

20.ワイドQRS波形を呈するのはどれか.すべて選べ.

a. 心房性期外収縮

b. 心室性期外収縮

c. 完全右脚ブロック

d. WPW症候群

e. 心室頻拍

見直した限りでは歯科麻酔学には記載がない.

それぞれ,心電図の形を思い出して回答したが,これで合っているだろうか.

今年は心電図の問題が多い年なのか.

 

21.心臓ペースメーカー挿入患者について正しいのはどれか.1つ選べ.

a. CT撮影は禁忌である.

b. 電気的除細動は禁忌である.

c. 電気メスの使用は禁忌である.

d. 心室ペーシング時のQRS幅は広い.

e. 術中は固定レートにする必要がある.

→歯科麻酔学第7版には電気的除細動時の貼付の仕方くらいしか記載がない.

これくらいは常識問題として良いのかな,という気もしますが,教科書に全く記載がないのも‥という気はします.

 

22.観血的動脈圧測定法について正しいのはどれか.2つ選べ.

a. 尺骨動脈を穿刺する.

b. アレンテストは尺骨動脈を圧迫する.

c. 末梢で測定するほど収縮期圧は上昇する.

d. 上腕の非観血的動脈圧測定値より中心圧に近い.

e. 圧トランスデューサーを下げると収縮期圧は高くなる.

→歯科麻酔学第7版p126

a,bは教科書から回答できる.

その他は臨床的な話で,そんなに難しい話ではないと思うが,どうでしょう.

 

 

23.大動脈閉鎖不全症の患者の術中管理で正しいのはどれか.2つ選べ.

a. 頻脈に注意する.

b. 心筋虚血に注意する.

c. 拡張期血圧が低下する.

d. 左室壁の肥厚を認める.

e. 血圧低下時に血管収縮薬を投与する.

→歯科麻酔学第7版p76,385

a.徐脈を避ける

b.過度の拡張期血圧低下は心筋虚血を起こすことがあり,注意を要する.

c.拡張期に左室に逆流が起こるため拡張期血圧が低下

d.左室肥大による心筋酸素消費量の増大

e.麻酔中は血管を拡張させた状態に維持

a,eはよくある質問なのでa,eを除外.

脈圧の増大するもの,縮小するものというまとめを直前に行っていたのでcを回答.

左室は肥大するはずだから,と回答したが,"肥大"ではなく"肥厚"だという事ですね.心筋虚血に注意を要しないわけがないのだけど,中途半端に知っている知識で答えてしまいました‥

 

 

24.凍結血漿の投与目的について正しいのはどれか.1つ選べ.

a. アルブミン値の補充

b. 膠質浸透圧の補充

c. 循環血液量の補充

d. 凝固因子の補充

e. 血小板の補充

→歯科麻酔学第7版p363

 僕は,自己血以外の輸血経験がありません.ですが,指導医から輸血についてはかなり質問を受けたので,流行なのだと思い勉強しました.

輸血学会のHPにeラーニングが載っているので,それを基礎編だけ一通り解いてみました.難しい問題もありますが,試験問題にしやすいものなどまとめやすいと思います.今後も流行として続くのであれば,ぜひ一度目を通してみてください.

 

 

25.2年前に左冠動脈前下行枝に薬物流出ステントが挿入された患者が抗血小板薬を2剤内服中である.全身麻酔下の抜歯について正しいのはどれか.1つ選べ.

a. 経鼻挿管を避ける.

b. 心電図Ⅱ誘導をモニタする.

c. 内服を中止しヘパリン化する.

d. 術前にワーファリンに変更する.

e. アスピリンは前日に投与を中止する.

→歯科麻酔学第7版p73

365日以降に継続下に抜歯とあり,c,d,eを除外.

bは置いておいて,鼻出血のリスクを考慮し,抜歯なら経口挿管と判断しaを選択した.

bは今,改めて考えてみると,通常ASA1症例であれば3点でⅡ誘導をモニタリングするが,5点誘導として,胸部誘導もモニタリングできるようにしておく.という事なのだろうか.

 

26.心拍出量が増加するのはどれか.1つ選べ.

a. 心原性ショック

b. 敗血性ショック

c. 神経原性ショック

d. 循環血液減少性ショック

e. 心外閉塞・拘束性ショック

→歯科麻酔学第7版P562

表にまとまっており,直前にこの表を確認していたのでラッキーでした.このパターンで問題が非常に作りやすいので狙い目だと思います.

 

 

27.心機能不全患者の機能回復のために使われる薬剤で,心機能曲線を変えないのはどれか.1つ選べ.

a. β受容体刺激薬

b. 血管拡張薬

c. カルシウム剤

d. PDE阻害薬

e. 利尿薬

回答不明.checkないので,難しいなと思って適当に回答して後で見直したパターンだと思うが.おそらく回答は利尿薬.心臓に直接何かするわけではないし,某循環器病院への訪問診療の際,オペ前の心不全患者にdivしているのはいつも利尿薬だからこれを選びました,心臓に優しいのだろう,と.

歯科麻酔学からは正解を見つけられなかったです.

 

 

28.麻酔導入後800mlの希釈式自己血採取を行った.正しいのはどれか.1つ選べ.

a. 等容量の細胞外液を輸液する.

b. 術前Hbが8g/dlの患者に施行する.

c. 動脈からの採血は禁忌である.

d. 8時間の室温保存は許容される.

e. 術前貯血より感染のリスクが高い.

→歯科麻酔学第7版P368

a.人工膠質液

e.感染のリスクが少ない

は教科書から答えられるが,これだけでは答えられない.

昨年の大問で出題されていることから,よく復習しておくようにとの事なのかもしれない.前述の輸血学会HPのラーニングでは貯血・回収・希釈のあたりの問題は少なかったように記憶している.なので,こんな問題も出るんだなあというのが正直な感想.

僕は,貯血式以外の方法を見たことがないので臨床的にはよくわからない.

ちなみに僕の回答はcだが,わざわざ酸素化の良い血液を採取する必要はないだろうという考え.必要なものはHb,赤血球,凝固系だし‥

bは教科書の血液希釈に対する生理的代償力がない患者はダメというのに引っかかるかな,と.

dは,保存の温度は輸血学会HPのラーニングで頻出問題で,インプラントでも使用する血小板PRPのみ室温保存で他は冷蔵あるいは冷凍なので,冷蔵でしょう,という考え.

 

 

 29.酸素解離曲線におけるP50について正しいのはどれか.1つ選べ.

a. 体温が上昇するとP50は低下する.

b. 血液のpHが上昇するとP50は上昇する.

c. P50はHbの酸素飽和度が50%のときのPaO2を示す.

d. P50が正常値より高値を示す場合は酸素解離曲線は左方に移動する.

e. P50は血液中の酸素分圧が50mmHgのときのHbの酸素飽和度を示す.

→歯科麻酔学第7版P27

a.上昇 b.低下 d.右方 

図を見ながらだと簡単.

以前まとめた酸素解離曲線の覚え方をしていたので,問題を見た瞬間にこのタイプの問題ラッキーと思った.が,実際に試験中はドキドキしていたので,答え合わせでどうやら正解のようでよかった.

www.hakasenoorigami.xyz

 

 

 

30.呼吸器疾患の術前評価で用いる分類またはスコアはどれか.1つ選べ.

a. Child-Pughスコア

b. CHADS2スコア

c. Hugh-Jones分類

d. NYHA分類

e. CCS分類

→歯科麻酔学第7版

このぐらいの問題も出題されます.これは良いでしょう.

 

 

 

 

何度も書きますが,解答が公表されていないので,答えを記載しているわけではありません.あくまで,合格者の経験談です.今年の合格率は60%を下回ったようなので,大体このくらいで受験者の中の半分以上に入れるのか,という程度の記事だと理解してください.