Origami doctor's diary

歯科麻酔学会認定医試験勉強のアウトプット用ブログです。参考とした教科書や参考書、関係のない読書本も紹介します。

有病者歯科医療学会認定医試験2016→歯科麻酔認定医試験2018

関連学会という事で,有病者歯科医療学会の認定試験を解いた.

ただし,

2016年度試験が第5回という事で,試験開始から浅い事.

2017年度の試験問題は学会誌に載っていない(そもそも学会誌が不定期)のは開催がなかったから?

問題は載っているが回答はなく,答えが不明のものも多々ある(問題としてどうなのか,というレベルの問題もある.)

 

ので,あくまで参考程度に,関連しそうな物のみをピックアップ形式で.

 

4.せん妄に特徴的な症状はどれか.1つ選べ.

a. 当識の障害

b. 注意力の低下

c. 症状の急速な進行

d. 幻覚・妄想の出現

e. 思考力や計算能力の低下

→おそらくbだが,他も完全に否定できるレベルのものではない.何れにしてもせん妄についてはまとめが必要.

 

9.最新の成人に対する胸骨圧迫心臓マッサージについて正しいのはどれか.2つ選べ.

a. 圧迫店は剣状突起付近である→胸骨の下半分

b. 傷病者の体位は水平仰臥位とする

c. 圧迫のテンポは1分間に80回である→100回/分

d. 胸骨を,少なくとも5cmの深さで圧迫する

e. 1人法のCPRの胸骨圧迫心臓マッサージと人工呼吸の比は15:2である→30:2

→胸骨を少なくとも5cmはAHAのガイドラインで,JECでは約5cm,6cm未満となっている.詳細は別の項に記載.

 

11.蕁麻疹が相当するアレルギー型はどれか.1つ選べ.

a. Ⅰ型アレルギー

b. Ⅱ型アレルギー

c. Ⅲ型アレルギー

d. Ⅳ型アレルギー

e. Ⅴ型アレルギー

→IgEを介するⅠ型アレルギー(アナフィラキシー,即時型)の症状の一つ

 

12.骨粗鬆症で正しいのはどれか.1つ選べ.

a. 男性に多い→女性

b. 破骨細胞の活性が低下する→増加

c. 骨器質が増加する代謝性疾患→低下

d. 副腎皮質ステロイド薬が原因となる

e. 非ステロイド性抗炎症薬が原因となる

→服用薬剤や周術期管理のことは考えても,案外その疾患そのものの事を聞かれると答えられないものだとわかった.

骨粗鬆症:既存脆弱性骨折の有無と骨密度で診断される.BP製剤は骨吸収を抑制するため,Ca放出を抑制する.そこから逆算して考えると,破骨細胞によって骨が破壊され,骨器質が低下する疾患であり,それに対してBP製剤で骨吸収を抑制する.

 

14.24歳の女性.局所麻酔中に気分不快と呼吸困難を訴えたので処置を中止.間も無くテタニー症状を生じた.適切な処置はどれか.2つ選べ.

a. 昇圧剤投与

b. 100%O2

c. ミダゾラム投与

d. 硫酸アトロピン投与

e. ゆっくりした呼吸の指示

→テタニーは過換気の場合と低Ca,アルカローシスの時

 

15.脳卒中の身体所見で誤っているのはどれか.2つ選べ.

a. 発熱

b. 言語障害

c. 心窩部痛

d. 上肢の脱力

e. 顔面神経麻痺

→ネットから

 

18.チアノーゼ(Cyanosis)について正しいのはどれか.2つ選べ.

a. 徐脈傾向になる

b. 高度の貧血では現れにくい

c. 肺気腫では初期から出現する

d. 還元ヘモグロビン量に依存する

e. 一酸化炭素中毒で顕著に見られる

→チアノーゼについては,簡単におさらいが必要.

チアノーゼとは還元Hbが5g/dl以上となった時に出現する症状で,皮膚・粘膜の青紫色変化で,貧血や一酸化炭素中毒では見られず,低酸素血症に特異的な症状ではない.

動脈血酸素飽和度100%,静脈血酸素飽和度70%とし,毛細血管内血液酸素飽和度を中間の85%とすると,還元Hbは100-85=15%.Hbを15g/dlとすると15×0.15=2.25g/dl.

これが5g/dlとなるのは15×α=5でα=0.33つまり33%の還元Hb.したがって毛細血管内血液酸素飽和度は67%となった場合にチアノーゼとなる.

貧血でHb10g/dlとすると,10×β=5でβ=0.5つまり50%の還元Hb.したがって毛細血管内血液酸素飽和度は50%にならないとチアノーゼとならないため,発症しにくい.

一酸化炭素中毒は,CO-HbがO2-Hbとよく似た鮮紅色であることから色の変化がわかりづらい事,COがHbと結合しやすく,離れにくいので還元Hbが増えない事が原因と言われている.

※歯科麻酔認定医試験41-2-63

健康成人でHb値が15g/dlの時,計算上チアノーゼが発現する酸素飽和度の上限値はどれか.1つ選べ.

a. 46%

b. 53%

c. 60%

d. 67%

e. 73%

この問題から出題されているのかもしれない.しかし,昨年度の過去問は存在しない‥

 

19.局所麻酔中毒の初期症状について正しいのはどれか.2つ選べ.

a. 頻脈

b. 興奮

c. 血圧低下

d. 呼吸抑制

e. 声門浮腫

→正解不明.中枢神経毒性の方が心血管系毒性より先に出現する.局麻の特性からどちらかというと徐脈傾向?

教科書的には

頭がふわっと浮く感じ,めまい,舌や口腔周囲のしびれ感,耳鳴り,目の焦点調節の困難など,ついで呂律が回らなくなり,骨格筋の痙攣が起こる.血圧低下は5~10μg/ml程から.

その前のP160の図を見ると

中枢神経系は抗痙攣作用→刺激症状,興奮,多弁→全身痙攣→抑制症状意識消失

心血管系は抗不整脈作用→血圧上昇,頻脈→不整脈,心筋抑制,血圧低下→強い心筋抑制著明な血圧低下心停止

※歯科麻酔認定医試験41-2-79

全身痙攣が起こるリドカインの血中濃度はどれか.1つ選べ.

a. 0.5μg/ml

b. 2.0μg/ml

c. 4.0μg/ml

d. 8.0μg/ml

e. 15μg/ml

P160の図とP199の表を見ると答えられる問題のため,ここから出題を考えた可能性もある.

 

20.アドレナリン併用が可能なものはどれか.1つ選べ.

a. α遮断薬→β優位になり血圧低下

b. β刺激薬

c. 三環系抗うつ薬→アド増強

d. ジギタリス製剤

e. ワルファリンカリウム

→同じく,ここからの応用問題と思われる出題あり.

●β遮断薬(プロプラノロール)ではβ遮断作用によりα作用が優位となり血圧著明に上昇する可能性がある.

●三環系抗うつ薬,MAO阻害薬では,カテコラミンの再取り込みを阻害し,受容体近傍でのカテコールアミン濃度を上昇させるため,アドレナリン作用増強し,血圧上昇する.

●α遮断薬,抗精神病薬では,フェノチアジン系(クロルプロマジン)やブチロフェノン誘導体(ハロペリドール)はα遮断作用を有し,β作用優位となり血圧低下する場合あり.

●ClassⅢ抗不整脈アミオダロン)は,アドレナリン併用すると心機能が抑制される事あり.

※歯科麻酔認定医試験41-2-78

アド添加局所麻酔薬の投与により,血圧が低下する連用薬はどれか.1つ選べ.

a. MAO阻害薬

b. 三環系抗うつ薬

c. フェノバルビタール

d. フェノチアジン系薬剤

e. バルプロ酸ナトリウム