Origami doctor's diary

歯科麻酔学会認定医試験勉強のアウトプット用ブログです。参考とした教科書や参考書、関係のない読書本も紹介します。

陰圧性肺水腫・歯科麻酔認定医試験・対策

第42回日本歯科麻酔学会認定医試験問題

その2

74.6歳の男児全身麻酔下に舌の血管腫の切除を行なった.手術終了後,スガマデクスナトリウムを投与し,胎動を避けるため完全覚醒を待たずに抜管した.マスクを装着し100%酸素を投与したが,強い努力性呼吸とともにSpO2が急激に低下し,口腔内にピンク色の泡状分泌物を認めた.心電図の異常は認めない.適切な処置はどれか.2つ選べ.
a. 気管挿管
b. 陽圧換気
c. ステロイド剤投与
d. アドレナリン投与
e. アミノフェリン水和物投与

 

麻酔専門医試験56C43

20歳男性.176cm,72kg.上腕骨骨折に対して全身麻酔下に観血的固定術が施行された.抜管直後に激しい咳を生じ,SpO2が低下した.マスクで酸素10L/minを投与したが,SpO2の低下が進行した.

病態について正しいのはどれか.

a. 心不全を伴う.

b. 高齢者での発症が多い.

c. 術中の輸液量に関連する.

d. 泡沫状分泌物が吸引される.

e. 両肺野にcoarse crackleを聴取する.

 

麻酔専門医試験で2年連続出題されており,昨年歯科麻酔でも出題されている.

出題の形式を変えて出題される可能性は高い.

 

◆タイプ

1.急性気道閉塞に対する過剰な吸気努力が原因とされるタイプ(喉頭痙攣や喉頭蓋炎,クループ,気道異物に伴う)

2.部分的な慢性気道閉塞の解除後に生じるタイプ(扁桃腺摘出術後などに伴う)

 

◆1.の病態生理学的機序

気道閉塞に対する最大-140cmH2Oにも及ぶ吸気努力が静脈還流を増大させ,右心系への血流供給を増し,後負荷の増大に伴う左心からの拍出が減少する結果,増大した肺血液量や肺静脈圧の亢進が静水圧の上昇と浮腫をもたらすと考えられている.

◆所見

泡沫状分泌物が吸引されやすい

crackles(断続性ラッセル音)聴取(初期には高調性で持続時間が短く,主に吸気終末に聴取されるfine crackles(捻髪音),進行すると粗く低調性で持続時間が長く,主に吸気早期に聴取されるcoarse crackles(水泡音)を聴取する)

 

Q.陰圧性肺水腫の病態について説明せよ

Q.陰圧性肺水腫の際に聴取される肺音はどれか.

→fine crackles,coarse crackles