Origami doctor's diary

歯科麻酔学会認定医試験勉強のアウトプット用ブログです。参考とした教科書や参考書、関係のない読書本も紹介します。

筋弛緩薬の試験対策.未熟型・ジブカインナンバーって!?(・_・;?.

 

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補足

●スキサメトニウムの代謝,血漿コリンエステラーゼについて

スキサメトニウムは,アセチルコリン2つ合わさった様な形をしていて,受容体に結合した後に,簡単には分解されない→”脱分極性筋弛緩のメカニズム”と覚える.

Achはコリンエステラーゼですぐに分解されるが,スキサメトニウムは分解されず,血漿コリンエステラーゼで分解される.

●ジブカインナンバーについて

上記内容に付随して,正常偽コリンエステラーゼに比較し,異型コリンエステラーゼはスキサメトニウムを分解する能力が弱い.この異型コリンエステラーゼの指標に用いられるのがジブカインナンバー.

局麻のジブカインを正常人の血清に加えると,偽コリンステラーゼの活性が70~80%阻害される.一方,異型コリンエステラーゼは20~30%しか阻害されない.この阻害率をジブカインナンバーと呼び,異型コリンエステラーゼではジブカインナンバーは小さい.

point:ジブカインナンバーの小さい患者,異型コリンエステラーゼ患者ではスキサメトニウムの効果が遷延し長時間の無呼吸になってしまう.

Q.ジブカインナンバーが小さいのはどれか.→異型コリンエステラーゼ血症.

ジブカインナンバーは教科書に登場するが,ずっと意味がよくわかっていなかった.

●スキサメトニウムの熱傷・四肢麻痺が禁忌,高カリウム血症について

・Achは5つのサブユニットからなる.(α1,α2,β,δ,ε)

・非成熟型ではε→γとなる.

胎生期の未熟な段階では神経と筋が接合していない.

神経と筋が接合すると,神経からアグリンという物質が放出され神経筋接合部に受容体を集積させる.そこにAchが放出され脱分極が起こるとγサブユニットの産生を抑制し,次にARIAという物質を放出してγ→εを産生するようになり未熟型→成熟型となる.

脳性麻痺や熱傷などで神経筋接合部が破壊されるとアグリンやARIAが放出されず,成熟型→未熟型となってしまう.

筋が刺激を受けられなくなってしまったので,アップレギュレーションし,受容体の数を増やし,刺激を受けようとする.ここにスキサメトニウムを投与すると大量の受容体が一気に脱分極し細胞内からカリウムを放出させ高カリウム血症となる.

一時的に9mEq/Lなどに上昇するため心室細動,心室頻拍を起こしてしまう.

 

一般的に非成熟型はスキサメトニウムに対する感受性が高く,非脱分極性に対しては感受性が低くなっている.

 

 

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● Achのニコチン様作用,ムスカリン様作用について
教科書より 
 
 

交感神経・副交感神経ともにAchが分泌されてニコチン受容体を介して節後線維へ伝達される.節後線維と効果器との間の伝達物質は異なっており

交感神経ーアドレナリン

副交感神経ーアセチルコリン

アドレナリンはα,β受容体を介して機能調節.アセチルコリンはムスカリン受容体を介する.骨格筋などではニコチン受容体を介して筋収縮.

 

という基本があり,その上で,ニコチン様作用が筋収縮に関係するところだが,ニコチン様作用のみをブロックする薬がないため,ムスカリン用作用を防止するため,ネオスチグミンではアトロピンを併用する.