Origami doctor's diary

歯科麻酔学会認定医試験勉強のアウトプット用ブログです。参考とした教科書や参考書、関係のない読書本も紹介します。

バルビツレート barbiturates

昨年の認定医試験の後の学会誌編集後記に,各薬物の基本動態を全然わかっていない‥というようなコメントあり.

propofolに対する問題などは多く出題されているが,バルビツレートについても出題の可能性は大いにある(出題者はチオペンタールの導入などを行なっている世代のため,当然知っている基礎知識の認識のギャップがあるため).

 

基本構造

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Q.チオペンタール(サイアミラール)の構造式はどれか.

日本で使用されているのはチオペンタールとサイアミラールだが,この2つの構造式の違いを覚えるのは難しい(かなり似ているため)が,バルビツレート酸の基本構造がわかっていれば答えられる問題なら作成の可能性あり.

 

・作用時間の長短は,体内での再分布による.

Q.図の中でvessel rich groupに該当するのはどれか.

血中濃度は低下するのみ.血流の豊富な臓器(脳)に取り込まれた後に,筋肉,脂肪の順番に再分布する.この間に少量ずつ肝で薬物代謝系により酸化・代謝変換を受けた後,グルクロン酸抱合を受けて尿中へ排泄される.排泄半減期11時間.

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・鎮痛作用はなく,少量投与では,かえって疼痛閾値低下

・GABAA受容体の活性化.ベンゾジアゼピンはγサブユニット,バツビツレートβサブユニットに結合.

・酸素消費量(cerebral metabolic rate for O2:CMRO2)は容量依存性に減少する.結果,ATP消費率が減少し,脳梗塞などの虚血脳への脳保護作用が生じる.脳血流量も減少,頭蓋内圧も低下.→頭蓋内圧亢進患者には有用

・副交感神経刺激作用,ヒスタミン遊離作用のため,気管支痙攣喉頭痙攣を誘発することがある.

・容易に胎盤通過

・耐糖能が障害され,軽度血糖値上昇.

・手術のストレスによる副腎皮質刺激を抑制→アジソン病(副腎不全症)禁忌.

眼内圧低下

強アルカリのため組織刺激作用

 

41-2-41

バルビツレートが最も長く蓄積される組織はどれか.

a. 腎臓

b. 脳

c. 筋肉

d. 血液

e. 脂肪

 

41-2-42

バルビツレートについて正しいのはどれか.1つ選べ.

a. 胎盤通過性はない

b. 眼内圧は上昇する

c. 気管支拡張作用がある

d. 麻酔導入後,脳以外の組織に再分布する

e. 頭蓋内圧が亢進している患者には禁忌である