Origami doctor's diary

歯科麻酔学会認定医試験勉強のアウトプット用ブログです。参考とした教科書や参考書、関係のない読書本も紹介します。

レニン・アンギオテンシン・アルドステロン

第42回日本歯科麻酔学会認定医試験問題

その2

18.腎の生理学的特徴について正しいのはどれか.2つ選べ.
a. 腎血流量は皮質よりも髄質に多い.
b. 水の約50%が近位尿細管で再吸収される.
c. ナトリウムの約65%が近位尿細管で再吸収される.
d. 腎血流量は平均動脈圧が75~170mmHgでは一定である.
e. 糸球体濾過率はボーマン嚢内のタンパクの影響を強く受ける.

 

19.レニン-アンギオテンシン系内分泌調節について正しいのはどれか.2つ選べ.
a. レニンは傍糸球体細胞から分泌される.
b. アンギオテンシンⅡは糸球体濾過量を増加させる.
c. アンギオテンシンⅡはアルドステロン分泌を刺激する.
d. アンギオテンシンⅡの増加は結果的にレニン分泌を促進する.
e. レニンはアンギオテンシンⅠをアンギオテンシンⅡに変換する.

41-2-24

血管収縮作用を示すのはどれか.2つ選べ.
a. レニン
b. バソプレシン
c. アルドステロン
d. アンギオテンシンⅠ
e. アンギオテンシンⅡ

 

また,指導医から腎機能障害がある患者の麻酔管理について,透析になる前段階と

,透析中の患者についてそれぞれまとめよ,という宿題を課されていたこともあり,腎臓の生理についてまとめる.

 

まずは,レニン・アンギオテンシン・アルドステロンについて

体内の水分量減少が減少すると,血液量も減少し血圧低下.血圧低下を腎臓が感知すると,レニンが分泌される.図のように反応が続き,アンギオテンシンⅡにより血管収縮=血圧上昇,アルドステロン分泌,Na再吸収を起こす.

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アンギオテンシンⅡによる血管収縮は輸入細動脈<輸出細動脈なので,糸球体血圧は保たれGFRは保たれるという上手い仕組みになっている.

この系は,体のあらゆる臓器を動員して”Na量を維持し血圧を保持する機構”になっている.

アルドステロンは腎尿細管に作用し,ナトリウムを再吸収し,血管を収縮する.

これらの作用で血圧が上昇してくると,ネガティヴフィードバックが機能し,レニン生成が抑制される.

この図でACE阻害薬,ARBという降圧剤の作用部位についてもまとめて覚えておくと,レニン,アンギオテンシンなどの単語が急に出てきても混乱しないと思われる.

 

次に,

・抗利尿ホルモンanti-diuretic hormone:ADH:バソプレシン

こちらは上とは異なる経路での抗利尿作用で,体内の水分が不足すると,血液が濃縮され,浸透圧が上昇する.浸透圧上昇を脳の中の視床下部が感知し,口渇感と視床下部のすぐ下にある下垂体から抗利尿ホルモンを分泌し,ネフロンの遠位尿細管〜集合管で水の再吸収を増加させ,尿量を減少させる.

 

ここで,アルドステロンとバソプレシンの2つのホルモンが登場し,それぞれの分泌場所が異なるため紛らわしい.紛らわしいということはテストで狙いやすいということ.

Q.以下の組み合わせで合っているものはどれか.

アルドステロンー副腎,バソプレシン=下垂体

 

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視床下部と下垂体は非常に近い位置にあり,分泌と抑制は近い位置にある方が合理的だと考える(アルドステロンの腎臓と副腎も同様の関係).

あとは,アルドステロンはレニンで一まとめに覚える(多くの臓器が関与しNa調節).

バソプレシンは口渇に代表されるように,中枢が関わっているので視床下部→下垂体.

 

最後に内分泌系の主なホルモンについてまとめる.

 

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